フィウミチーノ空港からローマ市内へ移動する手段として、いくつかの交通機関をご紹介します。
①公共機関の電車を利用する。(レオナルド・エキスプレス)片道€14
空港とローマ市内のテルミニ駅を結ぶ直通列車で、約30分間隔で運行しています。テルミニ駅までノンストップなので、大変便利ではありますが、イタリアは場所によってスリや万引きが多発していて、特に日本人観光客はターゲットになりやすい、と聞き、私はタクシーを選びました。
②シャトルバスを利用する(いくつものバス会社が運行しています)片道€5~
バス会社によって、コースや停留所が違います。初めて行くイタリアの場合、位置関係が把握できない、言葉がわからない、など不便な事も多いと聞きます。Terravision社のシャトルバスは空港⇒テルミニ駅に直行しているようなので、HPで確認してみてください。
また、詳細は後述しますが、公共機関ではやはりスリ・万引きの被害に遭いやすいので、利用する場合は貴重品などの荷物に十分留意する必要があります。
③タクシーを利用する(定額制で一律€48)
空港⇒ローマ市内であれば定額で乗車できます。電車やバスに比べると割高にはなりますが、ローマでは「観光客を乗車させた場合、宿泊のホテルもしくは目的の場所の目の前まで連れて行く」が原則なのだそう。また、定額以上の費用を請求したり、違法なタクシー(白、黄色以外のタクシー)には免許を取り消しする、罰金が科せられる、など取り締まりも非常に厳しくなっていますが、つまり裏を返すと「取り締まらないと違法行為が多すぎる」という事です。
!!注意!! 私はタクシーで詐欺の被害に遭いました
初めてのイタリア。空港を降りたのは夜で、外は大雨の落雷状態。バスの利用も考えていましたが、悪天候でテルミニ駅前からホテルまでの移動が困難なほどの大雨だったので、タクシーを利用することにしました。交通情報は事前に細かくチェックして行ったので、タクシーも正規の乗り場にちゃんと並んで待っていました。
次は私の番、という時に、乗客を待つタクシーの列の「2列目」の運転手さんが笑顔でスーツケースを受け取ってくれて、車のトランクに私と主人のスーツケースを格納してくれました。列の先頭にはタクシーを待つお客さんをサポートする係の人(制服を着ていました)もいたので、特に不信感も無く乗車。
空港をスタートするとすぐに運転手さんが
「€96、OK?」と聞いてきました。
「・・・?あれ€48では?」と思い「ノン、€48」と答えると
「ノンノン、ツーパーソン、€96」 つまり、2人なんだから96ユーロだよ、と。
・・・?一律€48じゃなかったのか?1人だったのか? だんだん自信がなくなってきた・・・しかも車は既に大雷雨の高速を走行している。おまけに何か威嚇でもするかのように2車線道路の「路肩」をビュンビュン凄いスピードで追い越していく。。。
仕方なく「OK」と答えると、あとは目的のホテルまでまるでジェットコースターかF-1かという勢いで突っ走る。
※ここでスマートフォンを取り出したけど、WEBに繋がらず・・・さらに運転手の写真を撮らなかったのは大失敗でした。
生きた心地がしないまま、高速を降りて大渋滞のローマ市内へ(市内は朝晩特に大渋滞です)。渋滞していてもお構いなし、勢いが止まらない運転手は、対向車線も大いに利用してガンガン進みます。さすがに「コイツアタマオカシイ・・・ジャンキーナノカ?」とさえ思ってしまうほど。
やっとの思いでホテル付近に到着。外は大雨。そんなのは全く意に介さない運転手、大きな噴水のある広場の一角にタクシーを止め「ユアーホテル」と路地の先を指さす。確かに予約してあるホテルの看板が見える。おおよそ10mほどだろうか。
トランクからスーツケースを取り出し「€96」と手を出す運転手。大雨に打たれながら主人がウェストポーチから€100を取り出すと、それをひったくるようにして運転手はタクシーに戻り去ってゆきました。
ホテルのチェックインを済ませ、ホウホウノテイで疲れ果てて眠った翌朝。
事前に予約してあった「現地在住の日本人が案内してくれるサービス「アーモイタリアの観光ガイド」の女性がホテルに迎えに来てくれました。
市内の歩き方や買い物の仕方、乗り物の乗り方などを教わるつもりでお願いしてあったのですが、前夜のタクシーの出来事を話したら顔色が一変、大変激怒してホテルのカウンターに怒鳴り込んでくれました。
事情を説明してくれて、どんなタクシーだったか、名前はなんだったか、写真はないか、など聞かれましたが(通訳してくれた)、初めてのイタリアで咄嗟の判断ができなかったことや、携帯がWEBに繋がらなかった事などから、一切の情報も無く、結局「違法なタクシー」を取り締まれないままになってしまいました。
その時に「タクシーはホテルの入り口まで乗り付ける事」「料金は一律で1回の乗車定員いっぱいでも€48である事」などを改めて教わりました。。。
「これから滞在するイタリアがこんな酷い場所だと思われたくない」と、宿泊したホテルのフロントからは「ワインとフルーツのおつまみ」のお詫びをいただき、かえって恐縮してしまいました。イタリア人は悪い人ばかりじゃありません。安心してくださいw
イタリア到着直後に、洗礼を受けた私たちですが、おかげで、その経験から、次のスリを無事に回避することができたわけです。
そのお話は次の記事でご紹介します。